外国人研修制度の概要  
外国人研修制度の概要 外国人研修制度の概要
研修・技能実習制度の経緯 研修・技能実習制度の経緯
研修制度と技能実習制度の比較

研修制度と技能実習制度の比較

代表的な不正行為 代表的な不正行為
代表的な不正行為 外国人研修生、技能実習制度見直し案

外国人労働者の雇用・労働条件に関する指針  
趣旨 趣旨
外国人労働者の範囲 外国人労働者の雇用管理の改善等に関して必要な措置を講ずるに当たっての基本的考え方
外国人労働者の雇用及び労働条件に関して考慮すべき事項 外国人労働者の定義
外国人労働者の雇用状況の報告 外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が講ずべき必要な措置
外国人労働者の雇用労務責任者の選任等 外国人労働者の雇用状況の届出
技能実習生に関する事項 外国人労働者の雇用労務責任者の選任
職業安定機関、労働基準行政機関その他関係行政機関の援助と協力 技能実習生に関する事項
職業安定機関、労働基準監督機関その他関係行政機関の援助と協力

外国人労働者・研修制度に関するQ&A  
雇用契約に関すること 雇用契約に関すること
賃金に関すること 賃金に関すること
保管に関すること

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給与の振込みには本人の同意が必要ですか?

Q:労働者本人の同意なくして、会社が給与を銀行振り込みにて支払ってもよいでしょうか。

A: 労働基準法第24条に「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。」と規定されておりますので、原則としては通貨で支払うことになり、会社が勝手に振込にて支払うことは労働基準法違反となります。

しかし、労働基準法施行規則第7条の2に以下のような規定もあります。

使用者は、労働者の同意を得た場合には、賃金の支払について次の方法によることができる。
1.当該労働者が指定する銀行その他の金融機関に対する当該労働者の預金又は貯金への振込み
    (以下省略)

  つまり、労働者の同意が得られた場合は、振込による支払いも可能だということです。その場合の取扱については、通達が以下のように出されています。(平10.9.10 基発第530号)

1.書面による個々の労働者の申出又は同意により開始し、その書面には次に掲げる事項を記載すること。
  (1)口座振込等を希望する賃金の範囲及びその金額
  (2)指定する金融機関店舗名並びに預金又は貯金の種類及び口座番号、又は指定する証券会社店舗名並びに証券総合口座の口座番号
  (3)開始希望時期

2.労働組合もしくは労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者と次に掲げる事項を記載した労使協定を締結すること。
  (1)口座振込等の対象となる労働者の範囲
  (2)口座振込等の対象となる賃金の範囲及びその金額
  (3)取扱金融機関及び取扱証券会社の範囲
  (4)口座振込等の実施開始時期

3.個々の労働者に対し、所定の賃金支払日に、次に掲げる金額等を記載した賃金の支払日に、次に掲げる金額等を記載した賃金の支払に関する計算書を交付すること
  (1)基本給、手当その他賃金の種類ごとにその金額
  (2)源泉徴収税額、社会保険料額
  (3)口座振込等を行なった金額

4.所定の賃金支払日の午前10時までに払い出しが可能となっていること。

5.取扱金融機関等を一行、一社に限定しない。

6.証券総合口座への賃金払込みを行なう場合には、労働者又は証券会社から信託約款及び投資約款の写しを得て、「MRF」により運用される証券総合口座であることを確認の上、振込みを行うこと。また、信託約款及び投資約款の写しは、当該払込みの継続する期間中保管すること。

  (参考)
外国人労働者の場合は、雇用保険の資格取得をする際の氏名の欄に、実務上は預貯金口座の名義を確認し、それに合わせることが多いので、雇用保険の加入をする上でも振込による支払のための同意という意味としても、預貯金口座を指定してもらうと実務上はよいと思われます。

 

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会社が強制貯金をさせることは可能ですか?

Q:会社は、技能実習生に対して支払う給与から控除して貯金することは可能ですか。

A: 基本的には前の質問と同じ趣旨のものです。労働基準法第18条には、強制貯金は禁止されていますので、会社がたとえ労働者本人のためにしたことであっても、労働基準法違反は覆りません。

しかし、強制ではなく任意の委託を受けた貯金であって、一定の要件を満たした場合は適法となります。
  
  ○労働者から任意の委託を受けていること
  ○労使協定を作成し、所轄労働基準監督署に届出ること
  ○労使協定の内容は、以下の項目について協定すること
   ・預金者の範囲
   ・預金者1人当たりの預金の限度額
   ・預金の利率及び利子の計算方法
   ・預金の受入れ及び払い戻しの手続き
   ・預金の保全の方法
  ○貯蓄金の管理に関する規程を作成し、周知する(労働基準監督署への届出は不要)

  このような手続きを行わずに強制貯金を行なった場合の労働基準法違反の罰則は、「6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金」となっています。そんなに重い罰則に思われないかもしれませんが、「出資の受入、預かり金及び金利等の取締等に関する法律」という法律があり、その第2条第1項には「業として預り金をするにつき他の法律に特別の規定のある者を除く外、何人も業として預り金をしてはならない。」と規定されています。上記の労働基準法違反をすると、この法律違反にもなります。そして、この罰則は「3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」となっています。こちらはかなり重いものであるといえますし、上述の労働基準法の罰則と併科することもあります。
  
やはり、労働者の貯金に関する手続きは厳格に行う必要があるということになります。

 

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この問題に関して、平成18年11月19日の新聞(朝刊)に以下のような記事が載りました。

トヨタ系下請け”強制貯金”で逃亡防止か

ベトナム人研修生給料 通帳保管で合意書

トヨタ自動車の三次下請けメーカーなどでつくる「豊田○○○○○○協同組合」がベトナムから受け入れた外国人研修生の手当や給料の一部を貯金(預金)し、通帳を勤務先メーカーが保管すると記した「合意書」を研修生から取っていた。

この事件での違法性は合意書を取って勤務先が通帳保管をしていたということではありません。

この合意書の内容が問題でして、逃亡や途中帰国した場合、メーカーが預金を身元保証人やベトナムの送り出し機関に返金すると書かれていることです。本人に直接渡さないことや損害が出た場合にその費用を預金から充当するとしている点が問題です。

しかも、その合意書は「日本語」で書かれており、ベトナム人が理解して自らの意思で署名したとは思えません。

下請けメーカでは「逃亡目的で、外国人研修らの通帳を管理するように協同組合から指示された」とも言っているようです。組合側はそのような指示はしていないと言っているようですが、組合には組合員の指導も含まれていますので、このような間違いがあれば、当然に組合の責任と言えます。

このようなことが起こって、不正行為と認定されれば、協同組合は三年間、研修生が受け入れられなくなります。


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